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■旅行記

中国新疆ウイグル自治区旅行記

2011年11月02日(水) 第一日目 カブールからウルムチへ

flight
↑飛行機から見たウルムチの風景。かなり大都会であることがわかる。遠くには雪山が見える。

 今日のカブール発ウルムチ行きのフライトは、午前8時30分にカブール空港を出発するはずが大分遅れて午前11時30分頃に出発した。 フライトはたったの3時間ばかりで、アフガニスタン時間の14時30分頃にはウルムチに到着した。 事前にインターネットで時差について調べていたのだが、北京時間とウイグル時間という2つが使われている、という訳のわからない解説が横行していたので、ウルムチが現在、何時なのかよくわからない。

 結論から言えば、アフガニスタン時間で14時30分だと新疆ウイグル自治区の時間は18時ちょうどである。 公式には北京で使われる時間が新疆ウイグル自治区でも使われているのである(日本からマイナス1時間、アフガニスタンからプラス3.5時間)。 但し!これだと新疆ウイグル自治区時間で午後8時であったとしてもアフガンで言えば午後4時30分なので、経度があまり変わらないウルムチでは外はまだ明るい。 従って、現地の人々はこれでは生活が不便なことから北京時間から2時間マイナスしたウイグル時間なるものを使用しているのだ。 これが誤解の原因なのである。公式には全て北京時間が使われているので、誤解を避けるため、時差の解説は「ウイグルでは北京時間を使用している」でフルストップしておくのがいい。

 ホテルを予約してなかったので、空港に着いてから急いで300ドルを両替して(300ドル=1894元、当日は1ドル=6.313で30元の手数料有り)、市内行きのバスに乗り込んだ。 タクシーに乗っても良かったのだが、ウルムチの空港から市内へは約25キロあるらしいので高くなるだろうと思い15元で安価なバスにした。

 僕が目指していたのは、事前にトリップアドバイザーで調べた美麗華酒店(Mirage Hotel)というホテルだったので、ドライバーにそれを書いた紙を見せたらここで降りろと教えてくれた。 彼のジェスチャーを見ていると、ここからタクシーに乗れと言っているようだ。 恐らく、このバスは通らない道にそのホテルはあるのだろう。 お礼を言って、タクシーを拾うことにした。

 ウルムチは大都会だ。シルクロードの途中に位置するオアシス都市などという幻想を抱いていたら裏切られることは間違いない。 ウルムチはカブールよりもずっと都会だし、下手をするとイスラマバードと同じかその少し上くらいの発展をしている。 それに比して、タクシーの量が少なくタクシーが全然来ない。この街の規模に比べてタクシーの量が少なくはないだろうか。 いくら待っても全然タクシーが通らないし、通ったとしても空車の場合が少ない。

 それに加えて、ウルムチはカブールよりもずっと気温が低い。日本の真冬並みの気温で、シャツとフリースだけで来た僕は、富士登山に普通の格好で来てしまったくらい場違いの服装だ。 数日前に雪が降ったのだろうか、街の至る所には雪も残っている。 そうした状況の中で30分くらいうろうろとしてようやくタクシーをつかまえてホテルに向かった。 タクシーは7.5元だったので、合計22.5元で空港からホテルに着いたことになる。

 美麗華酒店のフロントでは1泊690元(100ドル以上!)と言われたが、ここは中国で値札の値段は合って無いようなものなので交渉をすることにした。 また、事前にインターネットで見た所ではトリップアドバイザー経由で450元である事を知っていたので、それを参考にした。 しかし、僕はなんともアホなことに最初に「450元なら泊まる」と告げてしまった。 交渉の鉄則として譲歩できるところは腹の中に隠したまま交渉を開始すべきだが、僕は落とし所を最初に示してしまったのである。 外が余りに寒かったし部屋がないと言われたらこちらの方が不利な状況に陥るという心理的プレッシャーもあった。 結局、510元に下がり、最終的には450元(約71ドル)にしてもらい宿泊することにした。 交渉する際には、他にも選択肢があるという心理的な余裕が大事であることを身を持って体感した。

 ホテルの部屋はとても快適で、部屋は暖かくコントロールされているし、インターネットもつながるし、暖かいお湯もふんだんに使えるし、全く文句がなかった。 1泊71ドルでこれなら納得だ。

 部屋ではルームサービスで北京炸醤麺とビールを頼み、シャワーを浴びてスッキリした。 少し疲れているみたいなので、よく休息を取ろうと思う。



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